CB400Four オイルとフィルタの交換【4th】

CB400Four NC36

『オイル交換』への認識

『エンジンオイル関連』について、自分の中にあるものを話し始めると、思っていた以上に伝えたいことがたくさんあって、もうこれで【4回目】になりました

ここにきて、ふと考えたこと。

「自分で交換する人は少数派かも」

このCB400Fourは、平成10年前後の登場で比較的まだ新しく、昭和の単車とはある意味メンテナンスにも【時代の違い】みたいなものがあるのかもしれません。

それはなぜかと言うと、新車購入時に付属する、この【取扱説明書】にある項目。

『エンジンオイル』についての項目には【簡単なメンテナンス】として、推奨オイルと本当に簡単なオイル量の点検、オイルの補給にしか触れられていないんです。

エンジンオイルの交換は販売店にと、フィルタの記述については一切ありません!

一方、同じホンダさんのCBX400F。

その取扱説明書には

オイル関連の情報がサービスマニュアルレベルでとても詳しく記載されています!

この小さな説明書に掲載されている画像は全て実車で、配線図まで付いています

その《差》は何だろう

サービスマニュアルとは違って

新車出荷時《オーナー全てが持つことになる》取扱説明書には、CB400FourCBX400Fを比べただけでも、明らかに【専門的な指南の差】が大きくあります。

昭和の《維持管理は、ある程度オーナー各自で》から、平成の《維持管理は、販売店へ》という【メンテに対する認識や考え方の違い】があるようにも感じますね。

そんなことからここに綴っている内容に興味がある方は少ないのかもしれません。

それでも、続けます

必要最低限の認識を持って、自分で正確な判断と対処ができるのはとても素晴らしいことです。そして重要な工程とはいえ、決して複雑な難しい事でもありません!

前回の【3rd】

『暖機運転をしてからドレンボルトを外す』までの、神経質で詳細な話しでした。

今回も【実体験】を交えながら《交換のラスト》までの話しをしたいと思います

では【4th】を始めますね

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純正『オイルフィルタ』

これから交換する、ホンダ純正品の『オイルフィルタ』を見たことがありますか

【1st】交換の準備でも紹介しましたが、黒い本体に白でブランドロゴが入ったクールなルックスをしていて、一体式カートリッジなので、交換がとても簡単です。

そして

純正品は『中身の構造』が違います

詳しくは公式サイトをご覧ください👇

HONDA オリジナルパーツ →https://www.honda.co.jp/motor-parts/oilfilter/index.html

この純正フィルタ【アメリカ製】で、未だかつて【日本製】の物を見たことがありません。なぜなのか分かりませんが《非常に興味深い》ところでもあります。

では、実際に交換してみましょう!

『オイルフィルタ』を外す

ドレンボルトを外してから数十分、大体のエンジンオイルは排出されたようです。

オイルフィルタはエンジン正面、2番と3番のエキパイの間に設置されています。

見えますか?グっと寄ります!

はい、ありました

ジャッキアップ禁止】と記された大きな《✕》印が、純正フィルタの特徴です。

カップ型フィルタレンチをセット

あとは、ドレンボルトを外す時に使用した《ソケット径17mm》ラチェットレンチ【反時計方向】に回せば緩みます。上の画像を見ると、ジョイントを接続することによって、エキパイに干渉していない状況が十分に確認できると思います

フィルタからエンジンを伝って、綺麗なオイルが流れているのを確認できますね♪

ドレンボルトを外してオイルを抜いても、フィルタを緩めると200mlほど残っていたオイルが出てくるので、ある程度流れが収まってからフィルタを外します。

フィルタを外したら【設置面に異物が噛み込まないよう】綺麗に掃除しましょう

車体右側から見るとこんな感じになります。突き出た頑丈そうな太いネジ、それがオイルフィルターボスです。これに新しいオイルフィルタを取付けるワケですね♪

『オイルフィルタ』の取付け

《少しだけ、細かい話し》

オイルフィルタには『O-リング』というゴム製のパーツが取付けられています。

この『O-リング』はドレンボルトに使う『シーリングワッシャ』と同じく、トルクを掛けることによってこれが潰れて密閉する、とても重要な役割のパーツです

そして取付け時《なじみを良くするためオイルを塗るよう指南》されています。

さあ、どうしましょう?

まず、1ℓのオイル缶3本中の1本を開けて、計量カップに100ml取ります。

この時点で、すでに

オイルとフィルタ交換時の【規定量2、9ℓ】用意出来ている事にもなります

この、綺麗なオイルが入った計量カップの中に、直接フィルタを【ドボン】です

オイルを塗る、というよりはオイルに浸すような感覚なので、賛否があるかもしれませんが、これに何か【悪影響を及ぼすような要素】があるとは考えられません。

それでは、取付けていきます!

《手で回せる限界の位置》まで、くるくるとねじ込んでしまってから、はじめて

ラチェットレンチを使って、時計方向【規定のトルクで正確に】締め付けます♪

『オイルフィルタ』の規定トルク

【緩すぎる】論外として

何にしても避けるべき【オーバートルク】要は必要以上に締め過ぎることです

締め付けが緩すぎるのもまた問題なので、最初にトルクレンチを使って規定トルクを手で感じてみると、大したトルクを掛ける必要はない事が良く分かるはずです。

ここぞとばかりに、力任せでグイグイ締め込んでいくのではなくて、ギュウ…っ(これでO-リングが潰れたかな)ぐらいの優しい感覚十分密閉されています

『オイルフィルタ』については

これで【完璧】ですね✨

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『ドレンボルト』の取付け

ドレンボルトについては、シーリングワッシャと一緒に【3rd】で紹介しました。

ボルトを締め付けるだけで簡単なことのようですが、大切なことは3つあります。

1.シーリングワッシャを取付ける

2.規定トルクで締め付ける

3.スパナ型を使用しない

どれもが基本的で重要なことなんですが、割とおろそかにされがちなところです

これもまた【気分の問題】かもしれませんが、オイルフィルタと同じく計量カップに取ったオイルに浸します。自分なりには【洗浄と潤滑】、そんな意味を込めて

なんか、良い感じでしょ?

オイルから取り出して『ドレンボルトシーリングワッシャ』を取付けました✨

あとはスルスルと手で回るところまでねじ込んで、ラチェットレンチ(ソケット径17mm)を使って規定トルク(30N・m)で締め付けます。フィルタと同様に、最初はトルクレンチ【規定トルクの感覚を手で覚える】のが、大切ですね。

【規定トルク、きていとるく】うるさいかもしれませんが、本当に大切なんです!

…以下、参考にしてくださいませ。

【実体験C】ニュータイプの登場⚠

またまた、その昔。。

当時、ヤメときゃいいのに

よりによって、わざわざ

現車確認もできないほど遥々遠方にある【昭和時代の希少で高額な絶版車両】

手持ちの予算がないくせに

酔った勢いと、突発的《ノリで購入》してしまうという【暴挙】に出てしまい

「これは【病気】なんだ」

そう、自分に言い聞かせながら、無理やり開き直った状態で、納車を待っていた。

ただ、今までとは違う!

それは【現車確認なしで旧車を購入する】という事が、一体どんな結果をもたらすのかを、大筋で予測できるまでに経験値が確実にアップデートされていることだ。

日夜、ネットで調べ尽くした。

何がどうであれ、納車されたらまずは一番にオイルとフィルタを交換すべきだという【学習能力】をもって、想定範囲内のものは、事前にすべてが用意できている!

純正のシーリングワッシャ・フィルタ・オイル(無駄に高いやつ)当然のこと

それだけではない。

どうせ、頭をなめているであろうと事前に予測できる『ドレンボルト』までもを

純正新品で購入!!

そして、贅沢にも

工具いくらでもあるのに

その単車でおこなうドレンボルトの開閉、ただそれだけの為専用として用意した

KTC製ラチェットレンチ

それも新品導入するほど、かつてない意気込み万全の態勢納車に臨んでいた!

大人買いや、大人買いーっ♫」

またまたやってしまった高額すぎる衝動買いに、反省の気持ちはもちろんあった。

もはや思考停止状態で、ぼんやり《高額な月末の支払い》に頭をひねっていると

「…あ、、来たきたーっ!!」

ゆっくりと敷地に止められた積載車から、丁寧に降ろされる新しい『相棒』の姿

決して忘れない感動の瞬間

画面に穴が開くほどネットで見続けてきたフルノーマルの車体が、目の前にある!

それを横目ソワソワ

おもちゃを前にした子供みたいな心境で、運転手さんへのサインもそこそこだ。

さっそく外観から足回り、そしてエンジンのオイル回りを、じっくりと観察する

「お、意外と綺麗やん!」

予想していたような【頭をなめたドレンボルト】ではなかった事に凄く感動する。

この状態なら、用意していた純正新品の『ドレンボルト』には出番が無さそうだ!

「しゃっ!やりますか!」

ここからは自分の真骨頂だとばかりに、物事を完全に理解しきっているような自信満々の態度で、得意げに新調したラチェットレンチをドレンボルトに当ててみる

「…。……ん?」

「…あれっ?!」

ドレンボルトの【径】が違う?

えっ、、ソケットの径を間違えた?

まさか、そんな凡ミスをするはずはない…でも明らかにソケットのほうがデカい!

突然の【想定外】な展開に

思考錯乱状態あっという間にバグってしまい、状況を正確に把握できずにいた⚠

…いや、ちょっと待った!」

全ての情報源サービスマニュアル。

冷静に考えて、どう見ても何か【車両本体側に問題がある】のは間違いないはず!

極度の神経質なのに、この時ばかりは地面に寝そべってエンジンの底を覗き込む!

ほほぅ、なるほどなるほど…

「…割ってるな、オイルパン。」

オイルパンに入った大きなクラックを、溶接して塗装された痕跡が見受けられる

過去、この単車に何が起きたのか?

それを容易に想像することができた。

かつての【大惨事にして大手術】

ドレンボルト締め過ぎ

割れてしまったオイルパンの【ドレン孔部分】に、違う車両のドレン孔を加工して移植しているという、想定範囲外のカスタムが施された『ニュータイプ』登場!

「奥が深けぇー、、旧車の道…」

秒殺でKOされたような心境で地球に寝そべったまま、ずっと青い空を見ていた。

【実体験C】の分析

この経験談【オーバートルクの危険性】が分かりやすい《典型的な症例》です。

ボルトに工具を使ってトルクを掛けるという事は、想像以上の負荷をパーツに掛けています。かなりの強度で作られていますが、どうしても限界値があるんですね。

ただ、このケースはある意味仕方のない事だとも思っています。1980年代から約40年もの間、幾度のトラブルをも何とかクリアして、2輪車でありながら今だに原形を留めて現存している、まだ動いているってことに奇跡を感じるからです

冒頭にお伝えした通り

歴代オーナーのどなたかが、ボルトを締め過ぎてパンを割ってしまったのでしょうね。転倒したこともあったでしょう。今までの維持管理にとても感謝しています。

絶版車の全ては『絶滅危惧種』です!

オーナーの1人として、責任をもって【動態保存】していかなければなりません。

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『エンジンオイル』の注入

さて、いよいよラスト《エンジンオイルの注入》について考察していきましょう

「オイル入れるだけやん」

そんな声が今にも聞こえてきそうですが【絶対に話しておきたい事】があります

先ほど1ℓのオイル缶3本のうち1本から100mlを計量カップに取りました。

これで【オイルとフィルタ交換時の規定量2、9ℓ】用意できているはずです。

これを入れれば完璧だと思うでしょ

いや、それを間違ってしまう

【初歩的な原因】があります

これは特に《新しいNC36オーナー様》へ向けた、とても重要で大切な話しです

以下、参考にしてくださいね♪

【規定オイル量】の謎?

NC36オーナーの、超ド初期。

「オイル交換や~♫」なんて

余裕綽々《完全に新しめな単車をナメたような態度》鼻歌を口ずさんでいた♪

「抜いたまんまで、ほたっとけぇっ♫」

そんなノリで、二晩(約48時間)放置したまま、浴びるように飲み歩いていた。

…、…。

二日酔いで目覚めた昼下がり。

あ、、おいるオイル…」

眠い目寝ぐせだらけの髪をかきむしりながら、フラっフラでNC36のもとへ。

寝ぼけながらも

やっと、フィルタドレンボルトを取付けて《オイル規定量の2、9ℓ》を注入。

それなりに車体を垂直に保持して、オイルレベルゲージでオイル量を確認すると

レベルゲージにかかってもいない。

「…はぁ?」

「全っ然、足りんやんか!」

レベルゲージの【上限線】まで、少しずつ《慎重にオイルを入れ足す》こと数回。

飲み過ぎではあったものの、間違いなく最終的に必要となったエンジンオイル量

規定量【2、9ℓ】どころか

合計、約【3、6ℓ】

NC36エンジンオイル

全容量【3、6ℓ】!

それなら、48時間ほど放置すると、全容量が残らず抜けてしまうという事なの

そんなことは《無い》はず!

この話しに《飲み過ぎな状態》何の関係ありませんが、ここで【超重要】なのが

【オイル規定量の測定方法】!

そこにある《正解への鍵》

その話題を次回に続けるとして今回の【4th】は、ここで締めたいと思います♪

最後に、ここまでの補足。

オイルを注入してエンジンを掛けると、エンジン内にオイルが回ってオイルレベルが下がります。何度か繰り返して、ゲージで測定しながら適量に調整しましょう

あと、フィルタとドレンボルトからオイルが漏れていないかの確認も忘れずに

【4th】の終わりに

『CB400Four NC36のブログ』

その【重要なコンテンツ】として

『オイルとフィルタの交換』についてを、4回にわたって色々と話してきました♪

『自分の中にあるもの』表現するのはとても難しいことですが、最も基本的で決しておざなりにしてはいけない強く思うことを、一生懸命に伝えたつもりです。

今回使用している『純正部品や工具』などは【1st】にて詳しく紹介しています👇

こちらからどうぞ👇

CB400Four オイルとフィルタの交換【1st】→https://nc362204.com/cb400four-nc36-lubrication-device/cb400four-nc36-changing-engine-oil-and-oil-filter-1st/

ここで登場した

全ての、販売店さん、オーナーさん、そして単車達に《心からの感謝》を込めて

【一台】でも多く、この素晴らしい『絶版車たち』を、次世代に残せますように♪

『オイルとフィルタの考察』に、ここまでお付合い頂きまして、本当に感謝です。

以上、【4th】の終了とします

が…

先ほど《告知》したように

一連の流れはこれで終了ではあるものの、これにはとても大切な続きがあります!

是非、ご覧くださいませ👇

CB400Four オイルとフィルタの交換【5th】 →https://nc362204.com/cb400four-nc36-lubrication-device/cb400four-nc36-changing-engine-oil-and-oil-filter-5th/

以上、宜しくお願い致します!

ありがとうございました

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投稿者: 雪豹

平成生まれの『ホンダ CB400Four』を中心に♪

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